2018.05.10

できるだけ見通しを立てる努力を！

izumi

・・・多忙そのものは必ずしもストレスにはなりません。
非常に多くの仕事をこなし、多忙の生活を過ごし、しかも健康な人はたくさんいます。
じつは、
多忙よりも先のことがわからない、
将来の見通しが立たない、
困ったことへの対策が見いだせない
ということが、ストレスを生むとわかってきたのです。
たとえば、実験台になった犬にはかわいそうですが、
犬を金網の箱に入れ床に強い電流を流すと、痛いためにいぬは泣き叫び、
飛び上がって痛みを避けようとします。
これが何度も続くと犬の血管は動脈硬化になり血糖値も高くなります。
そして次第に疲弊し、最後には床に横たわったままになってしまいます。
次に金網の前に赤い電球が点くようにしておきます。
この電球が点いたときは電流を流す、そうでないときは流さないようにします。
犬は電流を流すと同じように鳴き叫び、飛び上がりますが、
なかなか疲弊しません。
健康状態もそれほど悪化しないのです。
ところが、この規則をでたらめにし、流すことがあったりすると、
犬はたちどころに疲弊し、電流を流しても身動きしないで、
ぐったりとなってしまうのです。
つまり、恐怖とか不安、苦痛などが強くても、どんなときにそうなるのかがわかり、
見通しが立ち対策がとれれば、体や心は損なわれずにすむのです。
逆に、将来がどうなるかわからない、対処の仕方がわからないような場合に、
その不安が心と体を蝕むのです。
昔はどの職業や仕事についてもある程度の見通しがつきました。
老後までの生活設計が立ったのです。
しかし、現在は経済や雇用、年金など見通しが立たないことばかりです。
ですから、不安な状況にならないように、
できるだけ見通しを立てる努力をすべきでしょう。
「自分の『うつ』を薬なしで治した」ｐ７１－７２より
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